リンガルブラケット装置(裏側)

リンガルブラケット矯正装置とは?

リンガルブラケット矯正装置とは、歯列の裏側に装置を装着する矯正治療のことです。「舌側矯正」「裏側矯正」とも言います。歯1本1本の裏側にブラケットを付け、それをワイヤーで締めることで歯並びや噛み合わせを改善していきます。歯の表側に装置を装着する通常の矯正治療と比べても効果に差はなく、お口を開けた時でも装置が目立つようなことはないので、営業職や接客業など、仕事柄よく人と話をする機会が多いという方でも、安心して矯正治療を受けて頂くことができます。

リンガルブラケット矯正装置の特徴

他人の視線が気にならない

リンガルブラケット矯正装置は歯列の裏側に装置を装着するので、人前で話をする時などでも他人の視線を気にせずに済みます。年頃の女性や、思春期のお子様などには特におすすめの矯正治療であると言えます。

装置を気にせずに思いっきり笑える

通常の矯正治療であれば、「装置が目立つのが怖くて、口を開けて笑えない」などのストレスを感じることもありますが、リンガルブラケット矯正装置であればこうしたストレスを感じるはほとんどありません。矯正治療中であっても、治療前と同じように思いっきり笑うことができます。

通常の矯正治療と比べて虫歯になりにくい

矯正治療中は装置を装着することにより、以前よりもブラッシングなどのご自宅でのケアが行いにくくなるため、虫歯になるリスクが高まる傾向にあります。これは通常の矯正装置でも同じことが言えます。しかし、リンガルブラケット矯正装置は常に唾液が循環している歯列の裏側に装置を装着するため、唾液の自浄効果により、通常の矯正治療よりも虫歯になりにくいとされています。

ただし、ブラッシングなどのケアを怠ると虫歯リスクを高めることになりますので、リンガルブラケット矯正装置であっても、矯正治療中は治療前よりも念入りにきちんとケアするようにしてください。

前歯を後ろに下げることができる

リンガルブラケット矯正装置では、固定源となる奥歯が動きにくく、通常の矯正治療よりも効果的に前歯を後ろに下げることが可能です。さらに、舌を突き出す癖がある方は前歯が後ろに下がりにくい傾向にあるのですが、歯列の裏側に装置を装着することで、こうした癖の改善も期待できます。

矯正治療中の違和感について

患者様によって個人差はありますが、矯正装置を装着したばかりの頃は、「喋りにくい」などの違和感を覚える場合があります。これは通常の矯正装置でも同じことが言えます。こうした違和感は時間の経過とともに解消されていきますので、安心してください。

なお、当クリニックがリンガルブラケットの矯正装置として使用しているカスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置「インコグニート」であれば、歯面へのフィット感が優れているなどの性能から、従来のリンガルブラケットの矯正装置よりも違和感に慣れるまでの期間を短縮させることが可能です。

矯正治療中の注意点

治療前よりもブラッシングなどのケアは念入りに

リンガルブラケット矯正装置は、通常の矯正治療よりも虫歯になりにくいとされていますが、ブラッシングなど、毎日のご自宅でのケアを怠ると、装置と歯の間に汚れが付着し虫歯リスクを高める可能性があります。ですので、矯正治療中は治療前よりも念入りなケアを心がけるようにしてください。

硬い物を噛む時は小さく砕いてから

硬い物を大きなまま噛むと、装置に当たり外れてしまうこともあります。ですので、硬い物は小さく砕いて、歯にだけ当たる程度の大きさにしてから噛むようにしてください。

ハーフリンガル矯正装置とは?

ハーフリンガル矯正装置とは、人目に付きやすい上の歯列には裏側から矯正装置を装着させ、下の歯列にのみ表側から装置を装着させる方法です。これにより、上下の歯列でリンガル矯正をするよりも費用を抑えることができます。「少しでも費用を抑えて矯正治療を受けたい」というご要望と、「できるだけ矯正装置を目立たせたくない」というご要望の両方にお応えすることができます。

またハーフリンガル矯正装置であれば、通常の矯正治療と同程度の期間で治療を終えることが可能です(上下の歯列でリンガルブラケット矯正装置で矯正をした場合には、通常の矯正治療よりも半年程度治療期間が長くなることがあります)。

ハーフリンガル矯正装置の特徴

  • 上下の歯列でリンガルブラケット矯正装置で矯正をするよりも、費用を抑えることができる
  • 矯正装置が比較的目立たない
  • 通常の矯正治療と同程度の期間で治療を終えることができる